螺旋階段は永遠に続く・・・ Aix-en-Provence

  



jeudi.01.07.2004



★レスタック★
★絵描きたちの道★★絵描きたちの道★ 所々に案内板があります。

★L'Estaqueの港にて★★L'Estaqueの港にて★ 魚釣りの子どもたち
立ち入り禁止の所で魚釣り。
この後、警備の人に怒られてました。
インターネットはネットカフェに行くことにして、家主さんの連絡を待ち、しばらく様子を見ることにした。
先日、Aix-en-Provence の Gare Routiere=高速バスターミナルで、ニース行きとアルル行きのバスを見つけたので、時間を聞きに行ってみたら時刻表をくれた。どちらも遠く、バスで行くなら早起きしないと帰って来れないようだ。

そこで今日は、マルセイユでもらった地図にあった、レスタックの港の“絵描きたちの道”に行ってみることにした。マルセイユ近郊の小さな港町 L'Estaque=レスタック。この町のたたずまいは多くの画家を魅了した。セザンヌ、ブラック、デュフィなど。一般的な観光地ではないので、ゆっくり出来るだろう。しかしまったく今日も暑い。海びよりだ。
レスタックに行くには、マルセイユの港から市内のバスに乗って L'Estaque Portで降りる。マルセイユの港からバスに乗ると、バスは大きな倉庫の並ぶ港の道を通り、都市の喧噪を離れのんびりとした海沿いの道へじゃんじゃん進んで行った。蝉の鳴く田舎にやってきた。それは丁度東京から大船まで来たような気分だった。
L'Estaque Portでバスを降りると、海が広がった。たくさんのヨットが並ぶ小さな港だった。さっそく地図に従って、家の建ち並ぶ山側の方の道を登っていく。

すぐにその素晴らしい景色を理解した。赤い屋根の間の坂を上りながら振り返ると、青い水平線がひろがった。煉瓦色の屋根の素朴にアンバランスな連なりのすきまに、透き通るような海の青。地中海だ。

★絵描きたちの道★
★絵描きたちの道の途中の広場★ この一郭にはセザンヌが住んでいた。
★L'Estaqueの町★
★L'Estaqueの町★ 向こうに地中海が見える。
道をたどり歩いているのは私だけ。のどかな町の人たちは暑さをしのぎ、木陰や家の中に居る。公園でペタンク(日本でのゲートボールみたいなもんです。鉄のタマを頃がして遊ぶ競技オトナのビー玉って感じ)をしている真っ黒に日焼けしたおじさんたちがいたり、のんびりとした空間だ。しかし、ここの景色は変わらない。いくつかの風景の前に、それぞれの絵描きたちの絵のプレートが置いてあり、風景と絵を比べられるようになっている。そのせいもあってか、時が止まっているかのようだった。

L'Estaque、こぢんまりとした港町でとてもよかった。でも帰りのバスの中、子どもがタバコを吸ったとかで運転手が怒って怒鳴り、その子どもたちが降りるまでバスが進まず怖かった。実際、私もバスの中で煙がたつのをみた。火薬の臭いもした。
★ブラックの絵★ ★絵描きたちの道★
★L'Estaqueの港★  ★ブラックの絵★ 
★ブラックの絵★ 昔のままの風景に思わず息をのんでしまった。






vendredi.02.07.2004







★ニースの海岸★
海の色が何ともはや・・・。

★ニース港★
★ニース港★
★ニース港★
こぢんまりとしていながら
しっかり高そうなクルーザーが。

★エズの案内板★
★エズの案内板★

★エズ村の通り★
★エズ村の通り★ハテ、どの道を通ったかな?
今日は早起きして、ニース、そして鷲の巣村のひとつエズへ。ニースまでは Aix-en-Provence の Gare Routiere(長距離バスターミナル)より2時間半。長旅だ。カンヌを通り、ニース空港コート・ダジュール空港を経由、お昼頃にニース市内に入ってきた。

海だ! 青い! やっぱりここは美しかった。海沿いの道を通りバスは進む。おそらくここは有名なプロムナード・デザングレだろう。ネグレスコ・ホテルもあった。
★ニース・マセナ広場★
★ニース・マセナ広場★ 遠距離バスはここに着きます。

★ニース・エスパスマセナ★
★ニース・エスパスマセナ★ 市内バス乗り場があります。

バスが着いた場所はマセナ広場。ものすごくでかいモニュメントがあった。さすがに世界のリゾート地。規模が違う。(写真撮ってませんが左の建物ぐらいはあるでしょうか?誰の作品かは見ていません)
ああ、こういった作品を作るようじゃなきゃ、世界的なアーティストにはなれないんだな。


さて、帰りのバスの時間もあり、すぐにエズまで出発しなくてはならない。でもエズまでのバス乗り場がわからなくて、マセナ広場のあたりをうろうろしてしまった。何せ、バス乗り場がたくさんあるのだ。ひとつひとつみてみるが、どうやらここは市内のバス乗り場らしい。近くにギャラリー・ラファイエットという百貨店があったので、地図をもらいに行くことにした。Parisに行ったことのある人ならわかると思うが、Paris にしろ Marseille にしろ、ここの提携で地図があるのだ。やっとこさ地図を手に入れたが、よくわからなかった。結局ガイドブックをもう一回しっかりとみてみると、ここではないかというところを見つけ、行ってみた。
長距離バスターミナル。ここであっていたが、エズ村までのバスは少し前に行ってしまっていた。次のバスまでずいぶん時間があったので、近くのマクドナルドで軽く食事をしてバスを待つ。

バスが来て乗り込んだ。エズ村までのバスはニースの旧市街を抜けて港へ出た。ニースの家はさすがに暑さのためか、光を避けるためか窓の扉が2段階に開くようになっていた。うまく説明できませんが、窓の扉の中に小窓があるというか。港は小さいが、高そうなヨットやクルーザーが並んでいる。あっという間にバスは坂を登りはじめた。素晴らしいニースの町並みを眼下にぐんぐん登ってゆく。あまりに早すぎて、写真を撮るのもやっとだ。

水平線が遠くに見える所まで登ってきた。美しすぎる、碧。

★鷲の巣村エズ★
★鷲の巣村エズ★ すごいけど美しい景色です。

★香辛料屋さん★
★香辛料屋さん★
こちらではよく観る光景です。手前はシナモン!

★ニース←→エズのバスより★
★ニース←→エズのバスより★ 素晴らしい地中海。

鷲の巣村とは岩山の上に敵の侵略を防ぐため、作られた村。コート・ダジュールには100程ものこういった村があるそうだが、そのどれもが中世のたたずまいをそのままに存在しているのだという。ガイドブックの写真を見てぜひ行ってみたいと思った。実際来てみると、この高さに驚く。遙か昔にいったいどうやって作りあげたのだろうか。村の中も、敵が容易に侵略できないように、細い通りが迷路のように入り組んでいて、それがまた美しい。バスの時間がなくて、頂上の熱帯庭園まで行けなかった。今度はゆっくり来たい。

★不思議なお店★
不思議なお店★

帰りの Aix-en-Provence までのバスの時間まで、ニースの海岸でちょっと日光浴をすることにした。びっくり! 浜辺は石なのね。でも熱くない。トップレスの人がちらほら。さすがにトップレスの人は年配の人が多い。でも、抜群のスタイルのトップレスの人が近くで本を読んでいたので、隙を見て写真を撮った。40代くらいだろうか。(都合により載せられませんが) 地中海の海の色がおそろしく美しくて、泳いでみたかった。

波が激しくて、時々海岸近くに荷物を広げていた人たちに大波がかかり、近くのおばちゃんと大笑い。心地よいひとときだった。


★ニース公共海水浴場★ 浜辺は石です。でもあまり熱くない。

★憩いの場★
★憩いの場★ ふとした空間も趣きがあります。




samedi.03.07.2004



★夜のカフェのある広場★
★Cafe Van Gogh のある広場★

★お土産屋さんのショーウィンドゥ★★お土産屋さんのショーウィンドゥ★

★サントン人形★
★サントン人形★ 左の絵描きさんはセザンヌです。



★ヴァン・ゴッホ橋★
★ヴァン・ゴッホ橋★ 絵のまんまです。


★糸杉★
★糸杉★ まるでゴッホの絵のような糸杉だ。


★エスパス・ヴァン・ゴッホ★ ★エスパス・ヴァン・ゴッホ★

今日は試しに反対方向のバス、アルルへ。アルルはニースより近い。それでも1時間半はかかり、やはり帰りのバスの時間は早い。

アルルまでやってくると、さすがに糸杉があちらこちらに見えてきた。 そしてバスは湿地帯を通り、古代遺跡の町アルルに到着。闘牛をやっている円形闘技場、今もコンサート会場として使用されている古代劇場など見所はたくさんあるけど、私はまずゴッホ縁の所に行ってみたいと思っている。
★アルル・レピュブリック広場★
★アルルのレピュブリック広場★
サン・トロフィーム教会前の広場。右は市庁舎です。

市庁舎前のサン・トロフィーム教会を通り、カフェを探してうろうろ。なんだか静かな広場に出た。カフェがいくつかあるが、夜のカフェの舞台になったカフェはここにあった。Cafe Van Goghと黄色い壁に書いてあるが、閉まっていて寂しい感じだ。写真を撮るのもなんだかだし、隣接するカフェの客がじろじろ観ているので通り過ぎた。

ちょっとがっかりしたが、気を取り直して今日のメインの「アルルの跳ね橋」まで行くことにした。

今日は土曜なのでアルルの町中では市が立っていてとても賑やかだ。まずは案内所に行きアルルの地図をもらう。それから、近くのキオスクに「プロヴァンス」「アルル」「ヴァン・ゴッホの見たプロヴァンス」という日本語のガイドがあったので買った。それぞれ写真がきれいで、歴史なども説明してあり、「ヴァン・ゴッホ・・・」においては、絵が描かれたところの地図なども載っているのだ。

アルルの町は古びた感じだ。近いところから、ゴッホの作品では有名な「夜のカフェ」の舞台になったカフェに行ってみることにした。

サン・トロフィーム教会
★サン・トロフィーム教会★

「アルルの跳ね橋」は、私にとっては思い出深い絵である。いつだったかの美術の教科書の表紙だかなんかになっていた絵で、あまり好きじゃなかった絵なのだ。多分、今思うと印刷が悪かったのだと思う。色がきれいだとは思わなかった。この橋はもとはアルルの市内の近くにかかっていたのだそうだが、現在は離れた場所に復元されたそうで、遠いらしい。ガイドブックに書かれたバス停を探すと停留所の路線図にちゃんと橋の場所が書いてある。なんだか遠そうだ。帰りのバスに間に合うかな。
★ヴァン・ゴッホ橋への道★
★ヴァン・ゴッホ橋への道★
この道を20分ずっと歩いていくのだ。

ガイドブックにはバス停から歩いて20分と書いてあるから、帰りのバスの時間をみると行って帰ってギリギリのようだった。暑い。炎天下だ。出来るだけ早歩きで歩き始めた。

まるで競歩をしているかのように黙々と歩いた。時々大型トラックの通る歩道のない道。行き止まりという変則の交差点を、さきほどの女性の言うとおりにUターン気味に左に曲がると、その乾いた土地の向こうに焦げ茶色の跳ね橋が見えてきた!

バスに乗りアルルの郊外へ。だんだん人が降りて少なくなり、終点で下車。ここから歩くらしい。帰りのバスの時間を見ようとしていると、ここで降りた女の人が「○×▽□*〜ヴァン・ゴッグ」と言って話しかけてきた。ガイドブックにフランスではヴァン・ゴッグと発音すると書いてあったのでわかったが、どうやらヴァン・ゴッホ橋に行くのか?と聞いているらしい。「そうだ」と答えると親切にも「この道をずっと歩いて突き当たりを左にUターンするように曲がって、またしばらく行くとある」と今度は英語でおしえてくれた。どうやらこの近所の人らしく慣れているようだ。少し先で左の住宅地に曲がっていった。

ヴァン・ゴッホ橋 遠景
★ヴァン・ゴッホ橋 遠景★ こんな所に・・・

★ヴァン・ゴッホ橋 遠景★
★ヴァン・ゴッホ橋★

★白馬★★白馬★ この暑さに夢のような光景。

絵のまんまだ! 土台になる石造りの橋がないにしても、跳ね橋自体はそのまんまだ。それにしてもさすがに誰もいない。

しかし、ゆっくり感激しているヒマはない。すぐ引き返さなくては。写真を撮りまくり、休む間もなく引き返し始めた。丁度そこにバスが到着。たくさんの観光客が降りてきた。よかった、誰もいなくて。それからがんばって歩いたり、途中、小走りに走ったりしたが、膝が痛む。でも、ここのバスに間に合わないと、Aix-en-Provenceまでの長距離バスにも間に合わず、家に帰れなくなってしまう。なんとか遠くにバス停が見えてきたら、なんと向こうからバスが来るではないか! ああ!

それから出来る限りの力を振り絞って走った。膝が悪いので最近はほとんど避けていたが久しぶりに全速力で走った。そうして、バスに乗ることが出来た。バスは始発だったので、運転手さんも待っていてくれたのだ。


★枯れた花★ まるでゴッホのひまわりのような・・・
アルルの市内に戻り、Aix-en-Provenceまでの帰りのバスの時間まで、ゴッホが入院していた精神病院、エスパス・ヴァン・ゴッホに行くことにした。今はカルチャースペースになっているらしく、中庭はゴッホの絵をもとに再現されているらしい。しかし閉まっていた。イヴェントがないと入れないのかもしれない。 ★エスパス・ヴァン・ゴッホ★
帰りにバスはアルル駅の方をまわって行った。広場の所にゴーギャンとの黄色い家(戦争で壊れ、今はホテルとして再建され中に再現されている)がちらっと見えた。ただの建物だ。アルルの1日もあっという間だった。今日は走ったので疲れてしまった。

夜、電気の使いすぎで何かのスイッチを押した瞬間、バチッといって電気が消えた。まだ暗くなる前だったが、どうやったら電気がつくのかパニックになった。日本だと落ちたブレーカーをあげるだけだが、入り口の上のブレーカーらしいボックスのレバーをあげてもダメだった。大家さんはヴァカンスだし、不動産屋も閉まっているし、家主さんも日本では夜中なので電話で聞くことが出来ない。しかたないので、先日からお世話になっているタイ人の友人に電話して来てもらった。そうしたらなんと簡単だった。部屋の外の器具のボタンも押さなくてはならなかったのだ。お礼を言ってついでにパソコンの事も話したが、やはり、家主さんの友人のmacを持っているにきいた方がいいとの一点張りだった。

★エスパス・ヴァン・ゴッホ★
★エスパス・ヴァン・ゴッホ★

セザンヌ案内板










dimanche.04.07.2004




★セザンヌ案内板★
★セザンヌ案内板★




★rue des Cordeliers★★rue des Cordeliers★ 家の前の道、夕暮れ
日本では考えられません。夜の9時頃。

さすがに疲れて、今日はゆっくり寝ていた。それでも午後から、この前セザンヌのアトリエに行った時に気になっていた、その先の坂の上に行ってみることにした。セザンヌがサント・ヴィクトワール山を描いたという Les Lauves ローヴというところがあるのだそうだ。

★名付けてセザンヌの道★
★名付けてセザンヌの道★
セザンヌのアトリエから登ったところです。すごい坂でしょう?

セザンヌはこの坂を、来る日も来る日も、キャンヴァスやイーゼルを担いで登り、サント・ヴィクトワール山を描いていたのだろう。

★Les Lauves ローヴの眺め★
★Les Lauves ローヴの眺め★

Aix-en-Provence の観光案内所には町の見所の書いてあるガイドマップだけじゃなく「セザンヌの足跡を追って」というガイドマップもある。これはセザンヌに縁のある場所や、作品を描いた場所が地図上で説明されているもので、なかなか興味深い。日本語版もちゃんとある。とんでもない翻訳で、かえって意味がわからないけど。セザンヌに興味がある人にはお勧めです。

気軽に出かけたのだが、なんとさらに山登り状態だった。確かに、山もきれいに見えて、手前の家も屋根が見えるような角度といえば、何か小高いところなのだと登りはじめて気づいた。セザンヌはそういうところを選んでアトリエを購入したのだ。私たちだって、阿蘇に登り、阿蘇を描くではないか。

★Les Lauves ローヴにて★
★Les Lauves ローヴにて★ ちょっとした公園になっています。


いったい、いつ着くのかわからない。ほどほど登ってきたところで、案内板があり、小高い公園のような所があった。さすがに夕方なのであたりに人がいない。ちょっと不安になるが、石畳の道を丘の上にかけて作ってある。登ってみると、上にセザンヌのサント・ヴィクトワール山の絵のプレートがしつこく並べてある広場があった。

はあ〜、ここだ。振り返ると、ここも絵のまんまだった。そして、あの岩山といった体の横長かったサント・ヴィクトワール山もこの角度から見ると、セザンヌの絵の形になっているのだ。傾いた印象もそのまんまである。それから何よりも、その家々の散らばりが、緑の配置が、土だか小麦畑だかのすきまが、そのまんまだった。絶妙の表現だった。

★Les Lauves ローヴの眺め★
★Les Lauves ローヴの眺め★ 絵のプレートのうちの一枚。

★Les Lauves ローヴの眺め★
★Les Lauves ローヴの眺め★


帰りは下りだったので楽だったが、とても疲れたので、今日の晩ご飯は家の近くのGrecでケバブを買った。いつもにこやかに挨拶をしてくれるのだ。なんとここも英語が全然通じなかった。でもとてもいい人で、よくしてくれた。夜、日記を整理して朝方まで起きていた。そうしたらネズミが! ショック! 追い回してみたが、台所の下に入ってしまい、どっかに行ってしまった。
lundi.05.07.2004
今日は月曜日なので食料品の買い出し。ついでにAixの町をぶらぶらした。それからランドリーに行き、夜はゆっくりとしていたら、メールを出したけど返事が来ないと家主さんから電話があった。プロバイダからモデムを取り寄せてみましょうか? それまでネットカフェを使ってくださいとのことだった。・・・ううむ。

★サムライ★
★サムライ★ さすがにフランスでもサムライは人気ですのね。

★ラヴェンダー屋さん★
★ラヴェンダー屋さん★

mardi.06.07.2004
★予定表★
★予定表★


ちょっと散らかってきたので、台所、部屋、トイレなどを掃除、ついでにいろんなものを、使いやすいように配置してみた。

昨日の続きでこれまでの日記をまとめて、お金の計算、予定表などを作る。ふう、これからはシビアに切りつめていかなくちゃ。

気分転換にガッシュで初めて絵を描いた。去年Parisに置いてきた絵の具。Blueがたくさん残ってるので、青い絵ばっかりになった。

明日はネットカフェに行ってみよう。

★bleu★
★bleu★
mercredi.07.07.2004
★aix 家の前の通り★
★aix 家の前の通り★
わかるかな? 買い物に来てるすごい人
お昼に出ようとすると夕立のような雨だった。やる気なくして、ゆっくりお昼を作って食べていたら、雨はやんでいた。南仏の雨は夕立のようにすぐ止むようだ。空はカラッとしている。

インターネット・カフェを探しに町に出ると、soldes(バーゲン)ですごい人。圧倒されて、ネットカフェを探せなかった。 ついでに soldes の店をいろいろ見てみるが、どれもサイズが大きすぎる。

CDショップがあったので、久しぶりにみるフランスの音楽をチェックした。何が流行ってるのかまったくわからない。快適な南仏生活のためCDを少し買って、それからスーパーへまわって食料を買って帰った。

ランドリー代もバカにならないので、去年のごとく今日から手洗いで洗濯することにした。しかし、下に敷いていたマットを洗った時は時間が延々と続くのかと思った。床は土足なのでかなり汚れているのだ。このマットが乾いたらもうマットを敷くのはやめよう。疲れた。

レシートのチェックをしていると、CDは高かったことに気づいた。19.90ユーロというと\2,700くらいだ。しまった。失敗した。同じ外人なのでわからなかったが、ダイアナ・クラールは輸入盤なので高いのだ。これだと日本で買ったほうが安いかもしれない。フランス国内版でも高いのがあるので注意しよう。15ユーロが基準だ。

明日は午前中、近所の方のネットカフェに行くために早めに寝た。


jeudi.08.07.2004


★美容室の看板★
★美容室の看板★
今日は雲が多い。朝から近所のネットカフェに行ってみた。歩いて1分ほどだが、午後はいつも混雑しているので、落ち着いてネットサーフィンできないと思ったからだ。

店に入り、持ち込みでOKかときくと、すぐにイーサーネットのケーブルを出してくれた。もちろん差し込んだだけですぐ繋がった。ああああああ。何でうちのは・・・・。さっそく、プロバイダのページからモデムのソフトの新しいバージョンをインストールしようと頑張ったが、フランス語&パスワードときたからあきらめた。どうしよう。この方法もダメだったか。この前マルセイユのfnacで見た新しいモデムを買ってみようか。

銀行の残高照会、カードの引き落としの確認などをすませ、メールを取り込んで簡単に目を通すと、ウィルスばっかり。。。1時間ほどでやめてお金を払い、うちに帰った。いろんな思いがこみ上げてしばらく大泣きした。気を取り直して、届いたメールに簡単に目を通し、気晴らしに午後から、近くの画材屋に行ってみた。何回か行った時は閉まっていたのだ。

今日は開いていた。そしてびっくり! 間口は狭いけど奥はかなり広い。老舗っぽくて、店の人も感じよかった。この前見つけたところより気に入った。安いガッシュや、絵を挿むためのカルトンなどを買った。何より、ファブリアーノ紙が安く売ってあったので、うれしかった。なんだかんだ言って、スケッチブックは高いのだ。

夜は写真の整理をした。
★部屋の前★
★部屋の前の家★ 窓の向こうは・・・
vendredi.09.07.2004
今日は晴れ。昨日雨が降ったからか今日は少し涼しい。画材も買ったことだしスケッチをしようと出かけたが、光がまぶしくて目が痛くなり描けなかった。南仏の太陽はまぶしすぎる・・・。情けない。情けなくて絵を描くのはあきらめ、休日の分の食料を買いに行くことにした。
★古い噴水の広場★
★古い噴水の広場★ まぶしい、まぶしすぎる空。
帰り道の雑誌屋に寄って雑誌などを見てみた。「 art (アール)」としかしゃべれないが、店の人は美術関係の雑誌があるところをおしえてくれ、いくつか手に取って、他の女性誌を物色していると奥からおじいちゃんが出てきて、とても感じよくいろいろと話してくれた。フランス語で全然わからなかったが、多分、私が持っている雑誌は「フランス語で書いてあるがいいのか?よし、英語のがあるかもしれない。う〜ん、どれどれ、あ〜、ちょうど切れているよ、ごめんね」と、こんな感じだったのかもしれない。いろんな事で元気がなかったから、このおじいちゃんの気配りがうれしかった。またここに買いに来よう。

展覧会の情報の雑誌やmarie claire(2ユーロ!)などを買って帰り、夏期の南仏の展覧会などをチェックしたが、今年はあまりめぼしいのがない。paris のアレシンスキー展が観たいけど、わざわざ paris に一泊するか? マルセイユでタロットの歴史展をやっているようなので、明日モデムを買いに行くついでに行ってみることにしよう。

夜中に写真や日記を整理していると、この路地に入ってきて泣き叫ぶ男がいた。3時過ぎまで座り込んでドアをたたいたりしていた。怖い・・・。





samedi.10.07.2004




★CHARITEへの道★
★CHARITEへの道★ 教会の横の階段。

★CHARITEへの道★
★CHARITEへの道★ 教会を見上げる。

★VIEILLE CHARITE 回廊★
★VIEILLE CHARITE 回廊★

★トランプとマルセイユのタロット展パンフ★
★トランプとマルセイユのタロット展パンフ★
これは「月」のカード。
隠された敵、あいまいな、という意味。



★結婚式の車★


★海沿いの教会で結婚式★

先日のネットカフェでモデムのソフトのダウンロードが無理だったので、一大決心して新しいモデムを買いに行くことにした。それでダメならもうあきらめよう。最後の手段だ。

せっかくマルセイユまで行くので、ついでにタロット展を観て、帰りにモデムを買うことにした。タロット展は旧市街のパニエ地区にあるヴィエイユ・シャリテというところでやっていた。もうひとつ、郊外にあるという、大好きな建築家ル・コルビジェの設計したユニテ・ダビタシオンにも行きたかったが、もう昼過ぎていたし、とりあえず時間を見て行けたら〜ということで急いで出かけた。

疲れがたまっていたのか、さい先が悪いからか、Aixのバス乗り場に向かう途中、膝がガクッとなりはずれた! 痛い!
でも、今日行かなくては、明日は日曜でお店は開いていない。痛い足をもみながらバスに乗った。バスの中で治らないだろうか・・・。
しかしバスを降りた時、膝はまだ痛んだ。膝が痛いのでメトロ、バス共通の1日券を買った。よく考えたら、もう昼過ぎていたし、郊外のユニテ・ダビタシオンには行くかもわからないのに、気が動転していたのだろう。結局はメトロに1回乗っただけで、1日券はもったいなかった。

メトロに乗ると、マルセイユのメトロは薄暗く雑多な感じがした。いきなり子どもを抱いたアラブ系の女性が叫び出し、びっくりした。同じようなアラブ系の女性がコインをあげていたので、物乞いだとわかったが、さすが Paris とは違う。緊張しつつ目的の駅で電車を降り、改札でまたびっくりした。浅黒い肌の子どもたちが、チケットをくれというようなことを通っていく人に呼びかけている。思わずバッグを握りしめて足早に地上に出たが、人があまりいないうえに、行きたい方がどっちだかわからなくなった。

バーの男の人から声をかけられたので地図も広げることが出来ないくらい緊張し、こちらではないかとあたりをつけて歩くと、ますます人がいなくなった。しかも地元の男の人としか会わないような気がする。道に迷ってさんざん歩いた上、怪しげなアルジェリア系の男の人から何回か声をかけられドキドキしたが、何とか通り名を確認し地図を見てみると、なんと反対方向ではないか。足は痛かったが、急いで元のメトロの駅のある大通りに戻った。そして思いっきり地図を見ながら歩いてゆくと、“CHARITE(シャリテ)へ”という指示板を見つけたのだった。

ほっと安堵の息をつくとそちらの方へ道を曲がる。するとすっとひらけて、その道の先に美しい教会の塔が見えた。すぐに観光客が居るのを発見し、やっとひと安心。ゆっくり写真を撮りながら、あれがヴィエイユ・シャリテだと思い、教会の方へ向かって歩いていった。
★CHARITEへの道★
★CHARITEへの道★ あの教会の名前はわからない。
しばらく行くと右手に階段があり、指示板はそちらの方へ記されていた。他の観光客と一緒に階段の道を登り、また降りた。教会の横を通るその道は古めかしく、家々の扉も趣がある。ここが旧市街パニエ地区なのだなと、感激していた。通り名にもパニエ通りという通りがあった。

教会はヴィエイユ・シャリテじゃないらしい。教会の横を通る道を歩いていくと、教会から離れてゆく。道はさらにただの通りになった。洗濯物が窓から下がっている普通の住宅街。住人が入り口の扉の前に座ってしゃべっていたり、少年たちが窓に向かって叫んだりしている。少年の固まりを見るとまた少し緊張したが、指示板の通りに進んでいくと、静かにひらけた所にそう派手でない建物があり、観光客の集団がガイドのような人を中心に集まって説明を受けていた。そして入り口にいくつかポスターが貼ってあり、その中にタロットの絵柄があった。ここだ。

★VIEILLE CHARITE★
★VIEILLE CHARITE★


チケットを買って礼拝堂の中に入った。

タロット占いをしている人は知っていると思うが、タロットカードにはウェイト版とマルセイユ版という2種類が大筋としてある。タロットにはさらに大まかに大アルカナ、小アルカナという2種類に分かれていて、小アルカナが現在のトランプになった。ウェイト版は全部意味を持った絵が描いてあるが、マルセイユ版においては小アルカナは現在のトランプのように各マークがその数並んでいるだけなのだ。私は、意味を覚えにくいのでウェイト版の方を愛用しているが、マルセイユ版の絵柄の方が魅力的かもしれない。現在のトランプのクィーンやキングなどの絵札の元になったデザインといったらわかりやすいと思う。
★VIEILLE CHARITE 回廊★
★VIEILLE CHARITE 回廊★ 美しい回廊。

VIEILLE CHARITE=ヴィエイユ・シャリテは元は貧民救済院だったが、現在は文化センターとして使われているとのこと。中には地中海考古学博物館などもあるらしい。この夏はマルセイユのイヴェントをやっていて、興味深い映画をもやっていた。上映時間が夜なので、観れないのが残念だ。タロット展は正面の礼拝堂でをやっているようだった。

★トランプとマルセイユのタロット展★
★トランプとマルセイユのタロット展★
これはある画家のデザインしたトランプ。
★VIEILLE CHARITEの中★★VIEILLE CHARITEの礼拝堂の中★
タロット展をやっていました。
古いデザインのタロットカード、トランプがあり、美しかった。また、興味深かったのは画家のデザインしたトランプ。名前は忘れたが、面白いデザインだ。クィーンは「不思議の国のアリス」のアリスを連想させた。

撮影禁止かわからなかったので、入り口の女の人の目を盗んで写真を撮った。ミュージアムショップは格調高く、充実しており、マルセイユ版のタロットカードを買おうと探したら、デザインが現在のもので一種類しかなく、その割には高かったのでやめた。図録もとても欲しかったが、割に高く、そのせいで分厚く重かったので泣く泣くやめた。また送料の心配があるからだ。



ヴィエイユ・シャリテを出て、また古びた路地を通り、今度は海の方に行ってみた。階段を降りて、その光景に息をのんだ。
★カップのキング★
トランプではハートにあたる。
美しい大聖堂がマルセイユの海を背に立っていた。家に帰って調べたら、サント・マリー・マジョール大聖堂といった。感動してカメラに収めようとしていると、賑やかな音楽が流れてきた。そちらの方に行くと、近くの教会で結婚式をやっていた。風が強く、紙吹雪が飛び交い、車につけたリボンがひらめいて、みんな楽しそうだ。結婚式の車がクラクションを鳴らして通りすぎていった。映画みたいだ。

それからまた海沿いの道を歩き、fnac まで行くまでにまた違う教会でも結婚式をやっていた。ここでは丁度結婚した二人が教会から出てきたところだった。そこは高台になっており、そこからマルセイユの港がよく見えた。マルセイユのシンボルマークでもある丘の上のノートルダム・ド・ラ・ギャルド・バジリカ聖堂もきれいに見える。


★マルセイユ港★

下に降りる階段があったので降り、そのまま海沿いの道を fnacまでかなり歩いた。fnacはショッピングモールのsoldesの影響ですごい人。レジもずいぶん並んだが、モデムを買って帰路を急いだ。あまり急いだために、また道を間違い遠回りし、今度はすごい坂で汗びっしょり。人も少なくて怖かった。

家に帰り、張り切ってモデムのセッティングをしたが、やっぱりうまくいかない。タイ人の彼にすぐ電話したが、明日にならないと来れないという。仕方がないので、自分で取扱説明書を訳し、何度もやってみたが、だめだった。1万くらいした。痛い。
明日彼は何時に来てくれるんだろう。膝も痛いし、もう寝よう。

★サント・マリー・マジョール大聖堂★ 大きいです!


★マルセイユ港★
ノートルダム・ド・ラ・ギャルド・バジリカ聖堂が見える。
dimanche.11.07.2004

★洗面所の夜★
朝から真っ暗な気分で起きた。救いの神からの電話もまだだったので、また眠りについた。そうそう眠りも出来ずお昼頃に起きるが、まだ電話はなく、インターネットのことを思うとまた気分が落ち込んできて、思いっきり泣いてしまった。日本に帰りたい。言葉が通じなくて、話す人もいなくて、寂しい。目が痛くて絵も描けないし、自分はなんて情けないんだ! そうしたら電話が鳴った。タイ人の友人が今から来てくれるそうだ。焦ってそこら辺を片づけると準備を始めた。

彼は彼女を連れてきた。一応、説明書を読みながら新しいモデムのセッティングが出来ないのを確認して、今日はプロバイダに電話をしてくれた。彼女の方がフランス語が出来るとのことで連れてきてくれたのだった。そして、解決した。家主さんの契約が解約されているらしい。やっぱり!よかった!これですべてクリアーになった。ありがとう!2人に厚くお礼を言って、感謝の握手をした。彼らはさらに、モデムは返品できるから返しに行くといいと言った。さあ、あと一仕事だ。今日は日曜なので店は休み。マルセイユの fnac には明日行くことにし、すぐにネットカフェで、家主さんにメールをした。
★Unite d'Habitation★
★Unite d'Habitation★
建物の中から見たステンドグラス















lundi.12.07.2004




★Unite d'Habitation★★Unite d'Habitation★
派手な配色のモダンなエレベーター

★Unite d'Habitation★★Unite d'Habitation 屋上★面白い物体です。


★Unite d'Habitation 屋上の池★
きれいな色のタイル。

★Unite d'Habitation★★Unite d'Habitation 屋上★
迷路のような、いす?



★Aix-en-Provence Hotel de Ville★★Aix-en-Provence Hotel de Ville★
市庁舎で今日はオペラです。

昨日とはうってかわって今日はさわやかな気分だ。おかげでマルセイユの fnac でも事はすんなりと運んだ。

返品するモデムとレシートを持って家を出た。マルセイユに着くと、そのまま fnac へ直行。Mac 売り場の店員さんに「おとといこのモデムを買ったが使えないので要らない」と伝えた。店員さんはちょっとのわからないと言っていたが、しつこく同じ事を繰り返すとわかってくれた。こんな時、日本語と違って英語は便利だ。なんて直接的なんだろうと思う表現 "not works"「こいつは働きが悪い」ときたもんだ。何人か「たらい回し」になり、最後の返品用窓口ではずいぶん待たされたが、その都度表現にも慣れてきて、返品用窓口ではすんなり事が進んだ。丁度私の前の人達が Canon と SONY のビデオカメラを返品していたのにはちょっとびっくりしたが。それにしてもパソコンのコーナーにおいても日本製品は今やあこがれの的のようだ。電化製品で SONY の人気はもちろんのこと、プリンタの売り場には日本とほとんど同じ、Canon、Epson が並び、同じくらいの価格で売られている。カメラの売り場には SONY、Canon を指をくわえて見ている人達。返品の時に「他にうちの店で何か買うか?」と聞かれたので「CDを見ようと思っている」と答えておいた。

fnac はCD、DVD、書籍、家電を扱うフランスの大型チェーン店である。レシートに何か書き込んでくれて、この書類をレジに出すように言われた。やった! これで終わった! すっきりした分、試聴したりしてゆっくりとCD売り場を楽しんだ。気に入ったCDを何枚か買った。Aixのお店より若干安いようだ。今度からここで買おう。

それから、この間行けなかったル・コルビジェの建築物ユニテ・ダビタシオンを観に行く事にした。ガイドブックには、途中までメトロで行き、そこからバスで行くと書いてあったが、fnac の入っているショッピング・モールを出ると、そこはバスセンターだった。もしやと思って乗り場を見回すと、ユニテ・ダビタシオンに行くためのバスの乗り場があったので、そこからバスに乗った。soldesで賑わう繁華街を随分揺られ、バスはその名も Le Corbusier というバス停に着いた。この距離だから途中までメトロでと書いてあったのだ。バス停を降りるとすぐにその建物はあった。手前の広い緑地の向こうに色とりどりの窓を持つマンションがそびえ立っていた。感激してしばらくは建物の周りを回っていたが、確か屋上に昇れるらしいと思って、入り口から中に入った。

★Unite d'Habitation★
★Unite d'Habitation★ 玄関口の壁のデザイン。裏に回ると・・・

中は普通のマンションの入り口のよう。管理人さんの窓口みたいなのもある。人は不在だったので、ドキドキしながらエレベーターに乗った。まずホテルの階に行ってみたが、なんだか事務所のような所で、よくわからなかったので、またエレベーターに戻り屋上まで行った。

★Unite d'Habitation★★Unite d'Habitation★

ユニテ・ダビタシオン=Unite d'Habitation
スイス生まれの建築家、Le Corbusier(ル・コルビジェ) は私のもっとも好きな建築家のうちの一人だ。(もちろん一番はガウディですが)彼の作品にはそのミニマルなデザインの中に、光や色がを美しく取り入れられ、無機質にならず、アナログ感さえ感じられる。このマルセイユ郊外に建てられたユニテ・ダビタシオンは彼の代表作のうちのよく知られたうちのひとつ。1952年に完成したこの建築物は、集合住宅としてなんと中に337戸の住宅と、郵便局、商店街、幼稚園、体育館などが備えられ、まるでひとつの町なのだ。ホテルもある。当時は、この箱のような部屋が賛否両論だったのだが、現在では画期的な建築物だと評価されている。

素晴らしい! エレベーターを降り、屋上に入る扉を開け、目を見開いた。そこは静かな公園のような空間だった。もちろん、風が強く、静かではないのだが、周りに空と山と海、天上の公園・・・そんなイメージ。先客がいたようで、若い男女がプールのような長方形の池の所に腰掛け、楽しそうにおしゃべりしている。私が来ると彼らは立ち去った。池はエメラルドグリーンのタイルのせいで、水がとても澄んでいるように見えた。

★Unite d'Habitation 屋上★ 屋上にこんなものが!

ぐるっと回ってみると、いろんな所に遊びがある。右のとんがった山のようなものは緩やかにカーブしていて、登ると景色がぐるっと見渡せるのだ。(屋上の縁の塀は目の高さよりも高い)

しばらく屋上でゆっくりとして、下まで降りてきた。また外から建物をうっとりと眺めていると、声をかけられた。思わず「パードン?」向こうの人も怪訝そうに「あの、日本の方ですよね」アジア人とは思ったが、日本人とは限らない。ユニテ・ダビタシオンを見に来た日本人だった。安心して、久しぶりに話すのでうれしくなってベラベラしゃべってしまった。建設会社の社員旅行でニースまで来ているそうだ。

★Unite d'Habitation 屋上★ 中は図書館のようでした。


★Unite d'Habitation 屋上からの景色★
向こうにマルセイユの丘陵と地中海が見えます。

今日は自由行動だったので、わざわざニースからユニテ・ダビタシオンを観にマルセイユまで!「ぜひ屋上まで見に行ってください!素晴らしいです!ちゃんと計算されたユニットです!」思わず熱くなってしまったので足早に立ち去った。帰りはバスを途中で降り、メトロでいつもの高速バス乗り場まで行けた。マルセイユのメトロ&バスは共通券で、1時間以内なら同方向は乗り換えできると書いてあったので慣れているふりしてみんなの後をついていったら、大丈夫だった。今日は何もかもばっちりだ!

★Hotel de Ville 内広場にて★★Hotel de Ville 内広場にて★ 素晴らしい声でした。

帰りに Hotel de Ville のところで歌声が聞こえてきた。男性の独唱だった。素晴らしい声で、しばらく皆に交じって聴いていた。

家に帰るとTVでキャッツ・アイをやっていた。懐かしい!フランス語に吹き替えてあるが、以外とあうかもしれない。すごい! テーマソングはフランスで作ってる。変な曲だ。
夜、拾ってきた枝をビンに刺してのデッサンをした。今日はすべてに満足。膝が痛いのだけが玉にキズだ。お風呂がないのでバケツにお湯を入れ、足浴をして膝をマッサージして寝た。

★Aix-en-Provence Hotel de Ville★★Aix-en-Provence Hotel de Ville★たくさんの人です。

★道で拾った枝★
★道で拾った枝★
mardi.13.07.2004

★郵便局前の彫刻★
★郵便局前の彫刻★

家主さんから郵便物を送ってくれと頼まれていたので、今日は郵便局に行った。今回は帰国時に自分の荷物が重量オーバーにならないために、帰国前に荷物(ほとんど雑誌、本)を送るつもりなので、郵便局にも慣れておかなくては。しかし、それにしてもいつも並んでいる。列に並びやっとの事で郵便を出すと、買い物をして帰った。参考までに体重計を見に行ったら、3,000円くらいのがあったので買おうかなと考える。安売りのワゴンの中に、モンバルキャンソン紙のスケッチブックがあったのが収穫だった。半額である。

小包の料金の事で Paris の友人に電話をしてみた。話のついでに帰国前に Paris に寄りたいと言っていたら、その時は泊まってもいいと言ってくれた! ラッキー! やったー!アレシンスキーが観れる!

うれしくなったので、絵を描いた。先日買ってきたガッシュを使ってみた。自然と糸杉の絵になった。もっと糸杉を観に今度はサン・レミに行ってみよう。

夜、いろんな人にメールを書いていたら、ゴボゴボとおそろしい音がして、台所の排水が戻ってきた。びっくりして音のする物置の方を開けてみたら、扉の内に掛けてあったエプロンにネズミが乗っていた。さらにびっくりしてバタンと戸を閉めてしまったが、まだ音がするのでおそるおそる開けてみると、管から泡が吹き出している。ちょっとパニックなって、しばらく様子を見ていたが、おさまったようなので、風呂もやめて気になりながらも眠りについた。
mercredi.14.07.2004

夕べのことが気になっているのか、am5時に物音がするような気がして起きた。テーブルの方でカリカリいっているような気がして、まさかネズミがかじっているのでは? と気になって見に行った。何もなっていなかった。それから寝たら、今度はお昼過ぎまで寝てしまった。でもまあいい。今日はカトルズ・ジュイエ = 祝日なのだ。店も休みだし、1日中家にいた。

また今日も、昼に台所の排水が上がってきた。今日はなんだか隣がカンカン、ゴトゴトやっていたので、配水管でも修理しているのかもしれない。

今日はホームページの制作に明け暮れた。さすがに目が疲れたので寝ようと寝室の方へ行くと、寝室にネズミが入ってきた。ショック! でもチャンスだ! 台所の下の隙間をガムテープでふさぎ、いろんな所をたたいてネズミを追い出しにかかった。しかし、ネズミは出てこない。あきらめて寝ようとした時、ソファーの下からのこのこと出てきて、早速台所の下に入ろうとした。でもガムテープで入れない。やった! ネズミは出口を見つけてうろうろし、入り口の扉の下の2cmくらいの隙間からササッと出て行った! あんな隙間から! もう入ってこないように、すぐに扉の隙間にガムテープをした。よかった!

でも、おかげで眠くなくなってしまった・・・。

★糸杉の絵★
★糸杉の絵★
jeudi.15.07.2004
おかげでお昼過ぎに起きた。メールを少しまとめて、ネットカフェでホームページを更新したが、さすがに速度が遅い。時間がかかった。
vendredi.16.07.2004

★糸杉の絵★
★ミラボー通りにて★ 若いJazz menです。

郵便のことを調べていた。我が最愛のパートナー「パリのルール」という本によると、POSTEXPORT(ポステクスポール)という小包セットがあるそうで、2Kgまで入れられて割安らしい。小包で送るより安いそうだ。早速、郵便局できいてみたら、すぐに出してくれた。また今度買うことにし、E-Mailの出せない人に出すハガキを買いに本屋に行った。

安い観光ハガキだが、さすがにどれも美しい。せっかくなのでぶらっと本屋の中を見ていると、絵本がたくさんあった。どの絵本も色がきれいで、デザインもよく、しかも厚手でしっかりとしている。欲しいけど、荷物の重さとお金のことを考えると指をくわえてみているだけだった。ふと見たことがある絵だなと思うと、日本のイラストレーターの人の絵本だった。五味太郎の本もある。は〜。自分もフランス語で本が出せるくらいに頑張らなくちゃ・・と、ちょっと気弱になって店を出た。

食料品を買いうちに帰る。歩き回ったので、なんだか疲れて横になっていた。膝が痛いからだ。この膝さえはまってくれれば少しは気分もいいだろうに・・・そう思ってムキになってマッサージをしたりしていたが、ちょっと体をひねった瞬間にはまった! やった!!! これで何でも出来るような気がする。



samedi.17.07.2004



★ミラボー通りにて★
★ミラボー通りにて★
marche の準備にやってきました。

★ミラボー通りにて★★ミラボー通りにて★
続々とテントが張られてゆきます。

今日は土曜なので、店がどのくらい開いているか、見に行ってみることにした。外に出るとちょっと蒸し暑い。あいかわらずsoldes(バーゲン)で人が多い。いろんな店をぶらぶら見ていると、絵はがきは土産物屋さんの方が安くて、いい写真のものがあった。土曜も店は結構開いているもんだ。

しかし、失敗した。soldesも終わりに近く、服はいいものがほとんどなくなっている。何が必要か考えてから買いに来ることにしよう。


★ミラボー通りにて★ 屋台を組み立てています。

★ミラボー通りにて★ 若い絵描きさんです。

ミラボー通りでクロッキーをしていると、夕方の marche の準備が始まった。路上で絵を描いて売っている若者もいた。ミュージシャンの絵だ。

参考までに屋台の設置を見ていた。小さなバンにぎゅうぎゅうに詰め込まれた道具から、あんなわくわくする屋台が出来上がるのだ。華奢な体でもてきぱきとテントを組み立てている、おそらくアーティストたちをみていると、こんな生活もうらやましく思えてくるのだった。

★大道芸の男★ ★大道芸の男★ ★大道芸の男★
★大道芸の男★ いつもどこかでやっています。何回かみたことある。

dimanche.18.07.2004
朝方雨が降ったのだろうか。道路が濡れていた。今日は雲が多く少しヒンヤリとした。一日中外に出ず、家で絵を描いた。夜、またネズミがいたのでがっかりした。外出している時に入り口のガムテープをとっていたので、入ってきたのかもしれない。役に立たないガムテープははずしてしまった。物置きに入れていた台所の敷物をかじってふんをしていたので、洗濯し、物置は開けたままにしておくことにした。敷物も扉の上に掛けた。
lundi.19.07.2004
郵便局でPOSTEXPORT(ポステクスポール)という小包セットを買ってきた。2kgまで送れて、18.50ユーロ。封筒と箱と2週類あったので、試しに2種類買ってきた。soldesの品をちょっと見てみようと店によると、すでに秋物が並んでいて、バーゲン品は踏まれたりして汚れているものとか、あまりぱっとしないデザインのものばかりになっていた。ちなみに、フランスでは去年から裾が長いものが流行しており、パンツやスカートは日本人の私には“ぞろびいて”履けそうにない。短いのはまたマイクロミニ、ホットパンツばっかりなのだ。もちろん、こっちの人は太ってようが平気でミニをはいているけどね。今後のニース行きに備えて、国鉄の駅に時刻表をもらいに行き、買い物を済ませて家に帰った。油性マジックを持ってくるのを忘れたので買おうと探すが、売っていない。今度文房具屋に行ってみよう。物置を開けているからかネズミは見あたらない。




mardi.20.07.2004

 

★Aix-en-Provence Hotel de ville★★Aix-en-Provence Hotel de ville★
市庁舎の入り口。今日も夜は何かあるみたいです。

結局あまり寝付けずに朝方になって眠りについたため、お昼に起きる。嫌な夢を見て憂鬱だったが、家主さんの郵便物が来ていたので、郵便局には行かなくてはならない。それに油性マジックもどこのスーパーにもないので、探しに行ってみなきゃ。

土曜日に見つけた安い絵はがきやさんに絵はがきを買いに行くと、文具も置いてあった。油性マジックを見つけたので、買おうと値段をみると5ユーロ以上もする。よく見ると日本製のユニじゃないか。計算すると700円以上だ。外国製だからか? 元の値段や、100円ショップを知ってるものとしてはとても油性マジックにこんな値段は払えない。店の奥を探すと国内産のBICのマジックを見つけた。それも2ユーロちょっとだったので、400円くらいでむかつくが、他に見つからないので我慢した。ハガキと一緒に買ったが、なんだかツリが少ないような気がする。後で気がついたが、やっぱりぼられたのかもしれない。さらにむかつく。

   ★郵便局★
   ★郵便局★ これじゃわかりません。

★Aix-en-Provence Hotel de ville★★Aix-en-Provence Hotel de ville★ 古い建物できれいです。

気分も悪く、ぶらぶらとして市庁舎前広場で写真を撮っていると、こんな所に郵便局があるじゃないか! 奥まっていて全然気づかなかった。どうりでいつも行くところは荷物専門っぽいし、切手は売ってないと言うし、中央郵便局まで一生懸命行っていたのに、こんな近くにあるなんて! 家主さんがおしえてくれた「量って出てきたシール貼って出す機械」があった!家主さん宛の郵便物を量ると22gで少し高くなった。20gまでが0.90ユーロなのだ。封筒が重いのかもしれないと家に持って帰った。封筒を軽い紙で作って出そう。

それからネットカフェに行き、暑中見舞いのメールを送信。結構時間がかかった。家に帰りメールの返事を書く。夜、あいかわらず眠くないので起き出していすのデッサンをした。満足して布団にはいるが、6チャンネルでライブをやっていたのでつい観ていたら、朝方になってしまった。
mercredi.21.07.2004
今日も昼頃に起きた。夢を見ていたわりにはやる気満々で起きたので、その勢いで暑中見舞いのハガキを書きはじめた。全部書き終えたが、もう夕方になっていて、とても疲れたので出かけるのはやめた。
jeudi.22.07.2004

今日することは郵便局とネットカフェ。なんだか毎日こればっかりだなぁ。この前の封筒を軽い紙で作り替えていったら、なんと16gだった。前の封筒は6gもあるのか。今日は窓口もすいていて、暑中見舞いのハガキも切手を貼りすぐに出すことが出来た。慣れてきた。それからスーパーに行き買い物をしていたら、黒人の男の子に爪切りがどこにあるか聞かれたのでおしえているとナンパされた。まったく、なんて積極的なんだ。携帯電話は持ってないと丁寧に断った。

家に帰り洗濯をしていると、気分が悪くなりふらふらしてきたので途中でやめてしばらく横になっていた。今日はとても暑かったからだろうか。ネットカフェは明日にしよう。なんと右目の白眼に出血までしている。あまり食べてないからかもしれない。少し気分がよくなったので、とりあえずパンにチョコレート(フランスに来るとクレープ屋さんでよく見かける nutella と言う塗るチョコレートです)をつけて食べ、洗濯を終えた。夜も早めに寝ることにしたが、眠れずに何時間も布団に横になっていた。でも起きて何かをする元気はない。出血はだいぶ薄まってきていたが、目が心配なのでTVも観る気にはなれない。地塗りぐらいは出来るだろうと起き出して、窓を開け、絵の具の地塗りをした。青い絵の具がとてもきれい。涼しい空気が入ってきて少し気分がよくなった。やっと朝方になり眠ったらしい。

★レタス★
★レタス★ 葉っぱ付きのキャベツくらいの大きさ。
これで100円くらいなんだから。
vendredi.23.07.2004

★夕食に★
★夕食に★

今日も昼過ぎに起きた。まだふらふらするようだが少しはいいようだ。目も元に戻っている。ホームページに写真を入れ始めたが、あっという間に時間がたち、ネットカフェに行きそびれた。無理しない程度に途中でやめ、少しボリュームのある食事を作った。

夜、また眠れないので本を読んだが、朝方まで外がうるさかった。市庁舎前の広場でイベントでもあったのかもしれない。
samedi.24.07.2004
朝から鏡を見るとまた右目に出血が! しかも今度はおとといよりひどい。今日は気分は悪くないが、白目が赤く、一目で見てコワイ顔なので外出する気が失せた。不安にもなり、しばらくまた横になってみたが、退屈なので起きた。体を動かした方が出血も引くかもしれない。目が疲れるのはこの薄暗い明かりのせいかもしれないと、部屋の模様替えをしてライトの位置を変えてみた。うん、前よりテーブルの上が明るくなった。それから今日も食事をしっかりととり、気分転換にレンジを磨いた。掃除をしたら楽しくなってきたので、Jazzを聴きながらホームページ作りをして朝まで起きていた。
dimanche.25.07.2004

今日も一日中家にいた。午前中電話で起こされたが間違い電話だった。知らない名前を言うので「non!」と言い切るが、3回かかってきた。しゃべれないので、とりあえずお得意の「je ne sais pas!」とだけしつこく言った。英語だったら「I don't know.」英会話でもこればっかりだもんなぁ。

まだ目は赤く、外に出れないのでゆっくりホームページの写真を載せていった。構成を考えて写真を入れ込んでいくと結構時間がかかった。夜になりいいかげん疲れたので、絵を描く。青の下地。この前の続き。途中からノリに乗ってきて、モンバルキャンソンのスケッチブックは全部使ってしまった。

絵を描いた後退屈だったので、また本を読んだ。夢中になってしまい朝になってしまった。小説は長く、まだ途中だったが、さすがに眠くなったので寝た。

★青の地塗り★
★青の地塗り★
lundi.26.07.2004
今日はさすがに、昼頃に起きてもベッドでぐずぐずとしていた。だいぶ散ってきたとはいえ、まだ目の出血は目についた。今日も家に居ることに決め、本の続きを読んだ。息抜きに食事、洗濯、POSTEXPORTの翻訳をした。トマトにカビが生え、牛乳(demi-ecremeと書いてあり、低脂肪乳のような感じ。脱脂乳?みんなこれを買っている。entier というのが普通の牛乳っぽいけど去年ヨーグルトになった経験があり、ちょっと不安。とにかく、農薬が少ないのかこっちの食品は腐りやすい) が薬品のような臭いがしたので捨てた。POSTEXPORTにはたいした事が書いてなかった。すっかり気分も悪くなり、本の内容にも考えさせられることがあった。やはり朝方まで起きていたが、目の出血はだいぶ引いてきた。この分だと明日は外出できるだろう。
mardi.27.07.2004

★パヴィヨン・ヴァンドームの通り★
★パヴィヨン・ヴァンドームの通り★

眠れなくていろんな考え事をしていた。本の影響かもしれない。というわけで、また昼過ぎに起きたが、さすがにゴミを捨てないと満タンになってきている。買い物にも行かなくては。目はまだうすピンクになっていたが、気にせずゴミを持って買い物に出ることにした。

久しぶりに化粧をすると張り切ってきた。丁度出ようとした時、全然かかってこない携帯が鳴った。気になってかけ直してみた。なんと「〜♪・・・エステ・・・♪」ワンギリだった! しまった損した。外国にいて忘れていた。でも、こんな所までかけるなよ・・・。

がっかりしたのですぐに出かけた。今日はおしえてもらっていたスーパーのうち、行ってないひとつに行ってみた。少し離れたところにあるのだが、通り道に有名なパヴィヨン・ヴァンドームというところがあるのだ。通りの感じもよく、パヴィヨン・ヴァンドームは奥まったところにひっそりとたたずんでいた。もう日が陰り、きっと閉館に違いなかったので、ただ通り過ぎ、スーパーへと向かった。スーパーはなかなか大きかったが、わざわざ来るような所でもなく、しかも目的もなく出てきてしまったので、少しだけの買い物をして家に帰った。途中、感じのよいお兄さんが応対しているパン屋に入り、久しぶりにバゲットを買った。そして、帰ったらすぐにバゲットを焼き、バターを塗って食べた。冷たいバゲットだったが、久しぶりのバゲットはたまらなくおいしかった。久しぶりに口の中が痛かった。

バゲットにが腹にたまり、今日は満足。また違う本を読み始めた。そして読み終わるまで寝なかった。
mercredi.28.07.2004
頭がぐらぐらしていたが完読したかったので読み続けていたのだが、もう昼前だった。読後の興奮も冷めやらぬまま、眩暈がするほどぐらぐらする頭を横たえて眠りについた。これでここ数日の逆転した昼夜の生活も元に戻るかもしれない。あの、眠れずに暗い中真っ白な天上を見つめ、夢遊病者のように遠い国の過去と未来の思考を行ったり来たりする自分から抜け出せるかもしれない。

起きたのは pm3時過ぎだった。体が重かった。このまま起きれば夜はちゃんと眠くなるかもしれないとがんばって起きた。白眼は普通になっていたが、夕方に近かったのでネットカフェは諦めた。何日か読書に明け暮れたので今日はホームページを仕上げよう。途中息抜きに絵を描いた。この前の下地の上に思うままに描いた。なんだかわからない形だけの絵だが、こうやってエネルギーを放出するうちにきっと、私というものが出来上がっていくに違いない。怖じることなく描き続けていこうと思う。
jeudi.29.07.2004
また今日も眠れない。am3時には横になり目をつぶっているが、思考だけがからからと回り、とうとう起き出した。何時間も目を閉じて蒸し暑いベッドにいるのはうんざりだ。もうam5時になる。日曜にはニースの美術館に行こうと思っているのに、この分だと起きれない。少し窓を開け、涼しい夜気を取り入れると、また横になった。

目覚ましをam10時にセットしていたが目を覚ますとam9時58分くらいだった。すごい! と思って目覚ましのスイッチを切り、また寝てしまった。そして昼だ。今日は目覚めが悪く、しばらくは頭がすっきりしなかった。ホームページの続きに取りかかるが、時間がかかった。1日中ホームページであった。またam3時には布団に入ったが、最近夜が暑く眠れない。結局またam5時になり起きて窓を開けた。それから眠った。
vendredi.30.07.2004
もう30日になるのか。ろくでもない日々を送りながらあっという間に日がたっている。またam10時前に目が覚め、目覚ましをとめたが、吸い込まれるように眠り、何度も目覚めるが起きれず結局の所 pm3時だ。それにこの体の気怠さといったら・・・。とりあえず今日ネットカフェに行けるようにMacを立ち上げまとめにかかるが、ふらふらしてきた。よく考えたら昨日からろくなものを食べていない。「ええい、ネットカフェは諦めた」腰を据えて食事を作りにかかったが、食べたら少し元気が出た。時間はいつもより遅かったが、やっぱり頑張って行くことにした。

久しぶりに外に出る気分だ。しかし今日は暑い。ネットカフェも冷房はなく暑かった。メールがたまっていたのでホームページの更新の作業のうちに少し目を通しているうちにあっという間に1時間がたった。そろそろ帰らないと金額が高くなる。家に帰るとのどがカラカラだった。妙な興奮状態だ。目も疲れた。少しベッドで目を休め、メールに目を通す。いろいろな思い。こうやって独り、異国で孤独感に耐えられない日々を送っていると、返事をもらえるだけでもありがたく思う。感謝の一瞬である。そして、ハッと気づいた。しまった。大事なことを忘れていた。ネットバンキング。残高照会だ。また明日も行かないといけないのか・・・。うんざりしたが、明日も行くとなると、せっかくなのでメールの返事を書くことにした。今日はam2時30分、早めに寝ようとしたがやっぱり眠れないので、起きてきた。
samedi.31.07.2004

いよいよ7月も最後の日になった。眠れないので起きて、あさってのニースもきっと起きれないから「無理に寝ようとせずに起きていよう」と投げやりになって、行きたい所のリストを眺めていたが、遠いところが多く1日にひとつしか行けないので、交通費のことを考えるとかなり暗い気持ちになった。そうこうしているうちに外は明るくなってきた。窓の外を見ていてふと気がついた。この路地の突き当たりの建物の2階の窓にグレーの猫がこちらを見ていた。知らなかった。よく見たらエサの入れ物が置いてあるじゃないか。しばらく猫を見ていたら、気持ちが安らいできた。そのままベッドに横になった。am7時にはなっていただろう。やっと眠れた。

今日は目覚ましに起こされた。が、もちろん全然起きれず、でもなんとかpm1時過ぎに頭を振り振り起きてきた。くらくらする気分のまま座っていたが、pm2時ぐらいになりやっと目が開いてきた。しかしうるさい。窓を閉めているのに、なんてうるさいんだ。今日はまたイライラしている。うんざりしてテクノをかけてメールの返事を書いた。少し頭は冴えてきたが機嫌も悪かったので外出はしなかった。

今日はなんだかノッていたので、メールを書き終えた疲労感をチャンスだと風呂も入らないで寝た。明日のニースは諦めていたが、昼夜逆転のためにam10時に目覚ましをセットした。am4時を覚えていたが、その後眠りについたらしい。

★おとなりの猫★
★おとなりの猫★

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